“生涯”地域に根ざした
安心と信頼の「新しい支え合う基盤」の再構築にむけて
−ライフサポートセンター設置のための基本構想− |
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2008年01月24日 |
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| 勤労者ライフサポート検討委員会 |
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一.はじめに
1.いま、なぜ「助け合い」なのか
(1)日本社会は、2001年に小泉政権が誕生して以来、経済は競争至上主義、政治も本来の社会的セ−フティ−ネットの機能を発揮せずに市場万能主義をひた走り、格差拡大と貧困の増大、さらには地域崩壊が進む一方、社会システムやル−ルは、偽装化・粉飾化が頻発し劣化をたどりました。北海道においても、こうした現象が顕在化し、“地域政府”たるべき高橋道政は、国に対抗するなどの有効な役割・機能を果たしきれていません。
また、人間社会の根幹をなす労働については、その尊厳と人間化が強く叫ばれ、“まじめに働けば報われる”という勤労観すらも大きく揺さぶられ続けています。前提となるべきものや当たり前のことが崩壊したり喪失されようとするとき、私たちが警戒し選択してはならない、「何をやってもいい」という社会の風潮が醸成され易くなっていることを実感しなければなりません。
(2)さらに、こうした状況のなかで、人が生まれ・育ち・活動し・老いてゆく生涯の生活設計に欠くことのできない「公共財産」(社会的共同事業)としての社会保障制度は、年金・医療・介護・福祉のすべての分野で「理念なき」給付削減と保険料・自己負担アップが繰り返し実施され、国民の不安・不信・不満が助長されて「社会保障の危機」を招いています。かつて伝統的な支え合う基盤を形成していた企業においては、雇用リストラと非正規雇用の増大によって安定雇用の信頼が大きく揺らぎ、また家族は、少子化、核家族化などの進行によって福祉の最後の拠り所としての役割を果たすことが出来なくなっています。市場万能主義に基づく政府の政策が続くかぎり、その先に示される社会保障の将来像とは、自己責任最優先がベ−スとされ、国や自治体は、最低限の保障をギリギリ担えばよいという社会である、といっても過言ではありません。2007年の参議院議員選挙では、「いまの社会のあり方ではだめだ」という民意が示されています。いま潮目は、このような民意に添って変わりつつあります。
(3)私たち勤労者ライフサポ−ト検討委員会は、これまで当たり前であった安心・安全の基盤が大きく揺さぶられている時代にこそ、労働組合および労働者福祉事業団体はもとより、地域や家族、企業、そして、公共などが果たしてきたこれまでの「助け合い」「支え合う」基盤について検証しなければならないものと痛感しました。
また、雇用や社会保障を含めたト−タルな社会の建て直しと安全・安心の基本的保障は、あくまで国や自治体の役割であり、そのための政治と政策の転換が必要であることも再確認しました。 さらに、この北海道において、立ち後れてきた国や自治体の役割を一層明確にしながら、これまでの枠組みや課題等がバリアフリ−化された、生涯にわたって地域を拠点とする、新たな「助け合い」「支え合う」基盤を再構築(「助け合い=社会連帯」)することの重要性を認識し合いました。そのなかで、いわゆる「公助」と「自助」の間の「共助」の領域とされる労働組合や労働者福祉事業団体による自主福祉活動もそのあり方が問われています。
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<MEMO> |
2.“人生の二毛作・二期作”
(1)組合員(勤労者)は、自分の「将来(老後?)」について、どう考えているのでしょうか。いま、人生80年とも85年ともいわれています。60歳定年、65歳継続雇用だったとしても、引き続き20年、25年という長き人生は、決して“老後”ではなく、人生の二毛作・二期作を経験しなければなりません。これから20年間の自由時間は、いままでの40年間の勤務時間に匹敵する(MEMO欄)と言われています。生涯にわたって“納得する人生”をどうおくるか、がキ−ワ−ドとなるでしょう。このことは、労働組合も労働者福祉事業団体にとっても、否応なく求められている重要なテ−マなのです。
では、道労福協・連合北海道が実施した「組合員アンケ−ト」(結成10周年、調査時期=2000年1〜3月)と「組合員意識調査」(結成15周年調査時期=2005年1〜3月)を比較して
紹介しておきます。
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■「人生80年」の勤務時間と自由時間
【勤務時間】→
年間総労働時間2000時間×40年=8万時間
【自由時間】→
1日11時間×365日×20年=8万300時間
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◇ 自分の老後どう考える
1.よく考える 18.7→25.9
2.時々考える 46.0→49.5
◇ 老後で一番不安を感じることは
1.生活費など経済的な問題
<女性>63.6→62.7 <男性>74.7→62.8
2.寝たきりなど健康上の不安
<女性>63.7→41.9 <男性>41.2→24.6
◇ 定年退職後の勤労意向
1.定年後も働きたい
<女性>38.1→36.8 <男性>62.7→46.3
◇ 定年後はどのような形の社会参加を
1.趣味、特技活かした活動
<女性>60.6→63.4 <男性>60.7→63.4
2.友人・知人とのつきあい
<女性>63.3→62.8 <男性>45.3→46.3
3.スポ−ツ・文化活動
<女性>29.7→25.4 <男性>35.6→66.5
4.町内会など地域活動
<女性>17.4→17.3 <男性>27.0→27.1
5.様々なボランティア
<女性>17.4→17.8 <男性>11.9→15.4
6.自然・環境保全活動
<女性> 9.7→ 9.2 <男性>14.1→13.8
7.社会福祉・医療活動
<女性>12.7 →8.7 <男性> 4.8→ 5.1 |
<注>左の数字=「組合員アンケ−ト」、右の数字=「組合員意識調査」
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(2)また、道労福協は、2005年10月〜11月に「団塊の世代アンケ−ト」(回収率65.47%、有効回答数982名)を実施していますが、◆定年退職後の生きがいでは、(1)「趣味」81.7%(2)「地域活動(社会貢献)」
27.2%となっています。さらに、定年後の就職については、7割近く(「年金が足りないので希望」63.1%、「仕事が生きがいだから希望」4.8%)が希望しています。
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二.これまでの主な検討経過について
1.中央四団体の合意と確認
(1)連合・労福協・労金協会・全労済の中央四団体は、人口の減少・高齢化、団塊世代の大量リタイヤ等をはじめとした社会構造の急激な変化のなかで、増大する勤労者の暮らしに関する不安を解消し、「ゆとり・豊かさ」を追求するためには、それぞれの団体・組織が「創業の初心」「発足の原点」に立ち返り、自らの役割と責任への新たな決意を示すとともに、「勤労者の暮らし全般に関わる支援(サポ−ト)事業(活動)の具体化」の必要性について認識の一致を図りました。
そして、全国の都道府県における地域を拠点としたワンストップ・サ−ビス(総合生活支援サ−ビス)体制の実現をめざし、目的を同じくするNPO諸団体とも連携した4団体共同の体制づくりを進めることが合意・確認(2005年8月25日、別紙1を参照)されました。
2.勤労者ライフサポ−ト検討委員会
(1)道労福協においては、連合組合員を対象に「団塊世代アンケ−ト」(前掲)調査を実施し、「2007年問題」、いわゆる「団塊世代」対策としてリタイヤ後の「ゆとり・豊かさ」「生きがい」の高齢社会づくりを追求し始めたところでしたが、こうした合意・確認と、連合、連合北海道が掲げる「地域社会に信頼され顔の見える労働運動の実現」という方針に基づき、北海道においては、連合北海道・道労福協および4つの労働者福祉事業団体(北海道労働金庫・全労済北海道本部・北海道住宅生協・北海道医療生協)で構成する道労福協・第8回企画委員会(2006年2月8日開催)において「勤労者ライフサポ−ト検討委員会」(以下、「検討委員会」という)を設置し、検討を開始することを確認しました。
その後、第43回道労福協定期総会(2006年5月26日開催)での確認を経て、2006年10月18日に第1回検討委員会(構成は【別記】のとおり)を開催して以降、延べ5回(MEMO欄)の検討委員会を開催しました。
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■「ワンストップ・サ−ビス」とは。
一般的に一度の手続きで必要とするサ−ビスを受けられる仕組みをいいます。
従来、役所が縦割りのため、複数の行政サ−ビスを受ける場合、同じ庁舎の中でもいくつもの窓口を回らなければならないという不便性の反省から、一ヶ所の窓口で複数の行政サ−ビスを一元的に受けることができる仕組みのことであり、行政だけでなく民間でも様々な分野で取り組まれています。
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| <勤労者ライフサポ−ト検討委員会メンバ−> |
| 委員長 |
武田 伸一(連合北海道副事務局長) <村田 仁・前連合北海道副事務局長> |
| 事務局長 |
桜田 憲治(北海道労福協事務局長) <遠藤 聡司・北海道労福協事務局長> |
| 事務局次長 |
松浦 俊一(連合北海道組織労働局長) |
| 委員 |
滝澤 弘(北海道労福協事務局次長) |
| 〃 |
松澤 雅弘(北海道労働金庫営業推進部長) |
| 〃 |
鈴村 雅之(全労済北海道本部道央支店長) |
| 〃 |
大森 宏(北海道住宅生協常勤理事) |
| 〃 |
植松 憲二(北海道医療生協専務理事) |
| 〃 |
佐藤 富夫(北海道労福協理事) |
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<桜田 憲治・前北海道労福協事務局次長> |
<注>太字は、交代又は追加された構成メンバ−、<>は前任者
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■検討委員会の開催状況
<第一回>
2006.10.18
<第2回>
2006.11.21
<第3回>
2007.08.28
<第4回>
2007.09.27
<第5回>
2008.01.24 |
3.検討委員会の検討内容
(1)検討委員会は、最初の作業として、活動拠点となる各地協・地区連合、ブロック労福協の現状を把握するため、2006年10月〜11月にかけて、13地協(・ブロック労福協)と主な地区連合(62)を対象として現状調査を実施しました。
限られた専従役職員、臨時・パ−トの配置のなか、日常活動として労働相談や多重債務問題をはじめ、各労働者福祉事業団体に対する窓口としての様々な対応や職場地域での推進組織を通じての自主福祉運動の浸透、そして、地域課題への対応など、多岐にわたる課題と向き合っている実情が浮き彫りになっています。その中で、問題解決のための地域における関係機関等とのネットワ−クでは、地協の6割、地区連合では1割強が関わりを持っているとの結果が明らかとなりました。
(2)また、検討委員会は、全国先進地域としてワンストップ・サ−ビスの事業が展開されている、静岡(2007年1月、道労福協・労働金庫)、徳島(同年2月、北部労福協)、石川(同年4月、中央労福協主催の国内交流参加)への視察を行いました。ライフサポ−トセンタ−設立までの経緯や体制と運営方法、具体的活動内容等について学びました。
そして、2007年5月25日の第44回道労福協定期総会に「ワンストップ・サ−ビスの実施に向けた第1次報告」を行い、同年9月27日の第4回検討委員会においては、「北海道労福協『ライフサポ−トセンタ−』設置の素案について」の検討を行いました。引き続く第5回検討委員会(2008年1月24日開催)では、さらなる補強検討を行いました。
こうした検討経過および検討方向等については、道労福協理事会はじめ、ブロック労福協代表者会議(2007年8月7日、同年
11月13日)においても報告し進めてきました。
(3)検討委員会は、以上のような検討経緯と、冒頭で触れたように、生涯にわたって地域を拠点とする、新たな「助け合い」「支え合う」基盤を再構築(「助け合い=社会連帯」)することが重要であるとの共通認識に基づいて、以下のとおり、「勤労者ライフサポートセンター」設置のための基本構想(以下、「基本構想」という。)および「設置指針」を提起・報告いたします。
三. 検討結果の報告/「基本構想」
1.「基本構想」の意義と位置づけ
(1)この「基本構想」が想定し共有すべきいくつかの前提や条件などについて、整理し相互に確認しておきたいと思います。
第一に、私たち検討委員会は、今回の検討にあたって、その意義と位置づけをどのように行ったか、という点についてです。
この間、小泉構造改革路線のもとで社会の二極化・格差拡大が進行し、地域のコミュニティ−も徐々に崩れ、当たり前とされてきた安心・安全の基盤が大きく揺らいでいます。また、「社会保障の危機」が現実であるにもかかわらず、政治は、有効な政策転換と将来ビジョンを示しておらず、一刻も早い政権交代が必要です。
そして、いまの社会のあり方そのものを問い直しながら、地域において、生涯にわたって架け橋となるような、安心と信頼の新しい支え合う基盤の再構築(「助け合い=社会連帯」)をしなければなりません。
(2)そのためには、私たち検討委員会を構成するそれぞれの組織・団体が
1.発足や創業の「原点」、「初心」に立ち返えり
2.それぞれの役割と責任を改めて再認識して
3.見直すべきは見直し、存在意義をかけて取り組む
ことから始めなければならないと考えました。
そして、その先には、生活の質が見直され、いまより生活水準が低下されていても真の豊かさを分かち合い、格差が是正された元気で明るい建て直された安心の地域社会の姿と、支え合いながら暮らす人々からの信頼を帯びた労働組合、労福協、労働者福祉事業団体および「ライフサポ−トセンタ−」の存在とを構想しています。
同時に、私たち検討委員会は、今回の取り組みが、労働運動、労働者自主福祉活動の自己変革と活性化をともない、さらに、地域における市民権の拡大(民主主義と民主的な多数派の形成)へと導かれていくことを願っています。
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2.「めざすべき社会像」
つぎに、第二には、「めざすべき社会像」のイメ−ジについてはどうかということです。
今回の検討に当たって、私たち検討委員会は、連合が提起し、掲げる「『安心・公正・連帯』にもとづく福祉社会への総合戦略」
(21世紀社会保障ビジョン)を基調とし、めざすべき社会の方向性は、「労働を中心とする福祉型社会」であることを共有のイメ
−ジとしました。今後、さらに深め合うことが重要です。
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■21世紀社会保障ビジョン
連合は、2002年10月に連合「21世紀社会保障ビジョン」を確認、2003年1月に「ダイジェスト版」、2005年9月には、「ダイジェスト版」の改定版で社会保障ビジョンを示しています。
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「労働を中心とする福祉型社会」とは
「すべての人に働く場を保障し、公正な賃金、労働時間、均等待遇など社会的基準が張りめぐらされ、労災や失業、疾病や老後などいざというときに生活を保障するセ−フティ−ネットが組み込まれ、男女が対等な構成員として活躍できる機会を保障され、ともに責任を担うことのできる社会」であり、同時に、自然環境と調和する循環型社会、市民参加の地方分権型社会をめざす取り組みです。
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3.4つの基本コンセプト
さらに、第三には、私たち検討委員会が検討し提起する「基本構想」および「設置指針」は、(1)[地域に根ざす]、(2)[生涯支援](3)[信頼と協働のネットワ−ク]、(4)[少ない負担で大きな還元]という4つの基本コンセプトに基づくものです。
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[地域に根ざす]
(1)「地域」ということばが、どの時代よりも、いまの社会で大きく取り上げられています。それは、「撤退」「衰退」「荒廃」「破綻」「崩壊」と称される様々な実態が進行しているからです。
地方分権の時代といわれながら、国の「三位一体の改革」(2004年から)のように地方が犠牲にされ、そして、いま「地域の再生」が喫緊のテ−マとなっています。「地域の再生」がめざさなければならない原理・原則を確認しておきますと、
1.すべての人々の人権が保障された地域をつくり直す
2.人々がその地域の仕事で生活しうることを再構築する
3.自然と共生しうる地域に再生する
4.そこに住む人々自身により再生をはかる
(岩波新書/「地域再生の条件」より)
ことである、ということができます。
(2)私たち検討委員会は、「地域」とは、原則的に基礎自治体である市町村やブロック的な行政区(現行では支庁)単位と考えています。同時に、「地域」とは、誰にでもある“生活”の場であり、“ふるさと”です。その中で、地域再生の担い手として、どのように主体的に関わっていけるのか、が“カギ”となります。
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■「三位一体の改革」とは
小泉政権は、2004年度から2006年度までの3年間、(1)国庫補助負担金の削減(2)地方への税源移譲(3)地方交付税の削減を一体で進めました。
その結果、3年間で地方交付税は、総額5兆1千億円減らされ北海道においては、道993億円、市町村1297億円もの減額となり今日における自治体財政の危機に拍車をかけました。
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[生涯支援]
(1)連合は、“地域社会に信頼され、顔の見える労働運動”を実現する取り組みとして、「モデル地協」を選定し地域協議会運動の強化を進める一方、「生涯組合員構想」(2009年10月の第11回定期大会までに具体的実施計画をまとめる方向)を提起していますが、その意義については、「地域における労働運動の新しい展開として、多様な勤労者の結集である『場』を設定することだ」としています。
連合北海道においては、全国的に先行し、1990年結成の一
年後に14地協、5年後に市町村を基本とする地区連合を配置してきました。しかし、勤労者の生涯を前提とした労働運動への道のりは、いまだ、未知・未開発の領域を残しているといえます。
(2)私たち検討委員会は、地域における勤労者の生涯支援をめざし、これに応えていくためには、
1.人生80年、生涯の働き甲斐・生き甲斐をどう創るのか
2.正社員の利益擁護、職域中心の取り組みに陥りやすい労働 運動からのさらなる脱皮
3.生涯を通じた労働者自主福祉事業と運動への抜本的な改革
4.現役と退職者との共同作業(現退一致)のさらなる強化
5.地域での多様な専門家や組織・団体等によるネットワ−クの形成
などのハ−ドルを超えなければなりません。こうして得られる地域の“居場所”“拠り所”こそ、勤労者ライフサポ−トセンタ−でなければ、といえます。
[信頼と協働のネットワーク]
(1)地域において、勤労者の生涯支援を行うためには、ワンストップ・サ−ビス体制が基本となりますが、同時に、国・自治体、専門家や地域のNPO法人、そして、福祉事業団体など、広範な協力者との信頼により形成された協働ネットワ−クが不可欠です。
(2)私たち検討委員会が構想し設置する「勤労者ライフサポ−トセンタ−」とは、その地域における、
○コ−ディネ−タ−(調整役)
○コンサルタント(専門的な相談役)
○マネジャ−(世話役)
○アドバイザ−(助言者)
○プランナ−(企画立案者)
などの役割について、それぞれの地域・ブロックでネットワ−ク化される専門家や諸団体と協働して担うこととなります。このことによって、勤労者に対するライフサポ−トをより充実させ、同時に、労働運動、自主福祉運動は、屋上屋を重ねることなくそのフィ−ルドを広げ、社会化と地域化を一層促進させていくものと確信することができます。
[少ない負担で大きな還元]
(1)何事にも、「ヒト・モノ・カネ」が必要であることは言うまでもありませんが、私たち検討委員会は、「勤労者ライフサポ−トセンタ−」の設置とワンストップ・サ−ビスの実施にあたっては、「少ない負担で大きな還元をめざす」ことを基本に据えるべきと考えています。このためにも、「勤労者ライフサポ−トセンタ−」については、NPOへの移行なども選択肢とするなど、今後のあり方についての構想を打ち出す必要があると考えています。
同時に、経済的・物理的負担の増大を招くことなく、取り組みの地域分権と「ムリ」「ムダ」を省いた、コストと効果を意識した有効で温かい運営を推し進めることが重要です。
(2)さらに、こうした構想を視野に入れた、連合北海道および地域組織、北海道労福協・ブロック労福協、地域における労働者福祉事業団体および推進組織などのあり方についても、検討していく必要があると考えました。
そして、「勤労者ライフサポ−トセンタ−」の担い手は、自発的参画を原則とし、決して無償のボランティアを奨励するものではありません。しかし、この取り組みによって得られる感動こそが報
酬、と実感できるような“地域おこし起業”をめざしてほしいと期待したいと思います。
4.想定されるサ−ビス
(1)そして、第四には、「勤労者ライフサポ−トセンタ−」が提供しょうとするサ−ビスの内容についてです。私たち検討委員会は、これまで蓄積されてきた地域における勤労者への日常的な労働相談などに加え、福祉・介護・医療、子育て、教育、健康などの各種生活相談や生き甲斐に関することなど、組織や未組織、現職組合員や退職者を問わず、地域住民に開かれた活動へと確実にフィ−ルドを広げながら、誰でもが共通して受けられる地域サ−ビスをめざすことが求められているものと認識しています。
また、この地域サ−ビスは、弁護士、税理士などの専門家や地域の専門機関、NPO組織などとの協働による「ワンストップ」体制に支えられ、そして完結していくものです。
(2)私たち検討委員会は、このような「ワンストップ」体制に支えられた地域サ−ビスを受けた人々が、やがて地域サ−ビスを提供する側に立って新しい支え合う基盤を再構築し、地域の主役となっていくことを展望してやみません。
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■「生涯組合員構想」
地域での現役組合員・退職者・離職者などによる数のメリットを生かした「生涯支援」、生活上のきめ細かなサポ−ト体制をめざし、社会貢献活動、福祉・共済活動、各種相談活動などをミックスした形で具体化をはかろうとするものです。
<団塊世代アンケ−ト>=生涯組合員として参加するか?
1.その時になって判断→49.7%
2.参加しない→27.5%
3.参加したい→20.5%
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■「職場の権利教育ネットワ−ク」(NPO法人=2007年10月2日設立)
■「消費者支援ネット北海道」(2007年12月22日設立総会、NPO法人申請中)
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5.ライフサポ−トセンタ−設置に向けて
(1)以上の「基本構想」に基づき、「勤労者ライフサポ−トセンタ−」の設置を行うこととしますが、私たち検討委員会としては、これまで指摘してきた諸課題を克服し、求められる期待に十分応えるためには、モデル的に先行して設置することが適当であると判断しています。さらに、モデル的に先行して設置した結果を検証し、本格的、全道的実施へと展開を図るべきとの考えです。モデル的先行地域については、検討経緯の中では、石狩ブロック(札幌圏)に限定してはどうかとの意向もありましたが、今後の全道的展開のためには、札幌圏以外のブロックも含めることが望ましいと判断しました。
具体的には以下のとおりです。別紙2を参照
【先行する実施期間】
「勤労者ライフサポ−トセンタ−」は、2008年7月からモデル的に先行して設置を行い、ワンストップ・サ−ビスを実施するとともに、全道的展開をめざします。
なお、連合北海道、道労福協および各労働者福祉事業団体は、勤労者の暮らし全般にかかる“生涯支援”をめざし、必要な見直しを行い、全道的な実施に備える必要があります。
【モデル的先行実施】
「勤労者ライフサポ−トセンタ−」については、「札幌市中心」および「札幌圏以外の地域」をモデル的に指定して先行設置することとします。
なお、このために必要な「実施準備委員会(仮称)」を設置し、細部検討のうえ実施していきます。
【推進委員会の設置】
「勤労者ライフサポ−トセンタ−」のモデル的先行設置についての検証を行い、全道展開への基本方針を策定するため、「勤労者ライフサポ−ト検討委員会」にかわって、あらたに「勤労者ライフサポ−ト推進委員会」を設置することとします。 |
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| 以上 |
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